最近、耳にする事が多い煽り運転ですが、普段仕事でもプライベートでもよく車を運転しますし、迷惑運転をするドライバーを見かける事も多いので、他人事とは思えないです^^;
車を運転している中で「これぐらいは大丈夫だろう」と、教習所では教えられなかったやや強引な運転をした経験は、誰しもあると思います。
もしかすると、その行為も煽り運転になっていかもしれません。では、どこからが煽り運転とみなされるのでしょうか?
車の進行方向を妨害したり、車をぶつけてきたりするのは明らかな煽り運転だと分かります。
自分の中ではちょっとした行為(煽り運転ではない認識)でも、煽り運転だと判断されて違反対象になる場合もあるのでしょうか?
例えば、
- 前の車が赤信号に変わったのに、よそ見をしていて進まないので、軽くクラクションを鳴らした。→それでも、気づかないので、次は大きめにクラクションを鳴らした場合
- 交通量の比較的ある一車線通行の道路で、明らかに遅い速度で走って渋滞を起こしている車に、クラクションを鳴らした場合
等、相手方から『煽り運転だ!』と言われてしまえば成立してまうのでしょうか?
今回は、煽り運転となるのはどこからなのか?を考えていきたいと思います。
また、煽り運転に関する報道が増えている気がするので、その背景や防止策についても考えていきます。
目次
煽り運転の基準は明確には決まっていない?

煽り運転がどこから該当するかどうかは、明確には定義されていないようです。
もちろん、警察庁HPでは、煽り運転をしないようアナウンスがされています。
けれども、『運転中に●●をして、相手の車両に●●をした場合は煽り運転に該当します』というようには、明記されているわけではありません。
その代わり、
- 前方の車両に最接近して、速度を出すよう促す行為→車間距離保持義務違反
- 不必要な急ブレーキをかける行為→急ブレーキ禁止違反
- 不必要にクラクションを鳴らす→警音器使用制限違反
- 車両への幅寄せ行為→安全運転義務違反
(参照)警察庁HP
というように、各行為をそれぞれの法律に照らし合わせて、違反として取り締まっています。
また、上記以外にも、
- 罵声を浴びせる
- しつこく追い回す
- ハイビームで視界を塞ぐ
- 無意味な幅寄せ
- 後方からきて、進路を譲るよう接近したり、パッシングやクラクションで合図をする
これらの行為も、煽り運転に該当します。
なお、実際に事故が発生したかどうかが、判断基準ではなく、危険な事故を起こす可能性がある行為が取り締まられます。
煽り運転はなぜ増えたと感じる?

ところで、煽り運転はなぜ増えた、と感じるのでしょうか?
これは、SNSやドライブレコーダーの普及により、証拠が映像や音声として形に残るようになった事が大きいでしょう。
これまで煽り運転された方が泣き寝入りしているケースが多々あったのが、動画等で誰でも残せる&公表しやすくなった結果、私達が目にする機会が増えて、煽り運転が増えた、という印象になったのだと考えられます。
義母も、数年前に煽り運転に巻き込まれました。
夜間、二車線の一般道路を走っていた時、隣を通り過ぎた車から煽られて、路肩に駐車させられたそうです。
その時は危害を加えられることはなかったそうですが、
『クソババア!』や『喧嘩売ってるのか!?』など、一方的に罵声を浴びせられたそうです。
義母は、心当たりはなかったけれども、身の危険を感じたので、ひたすら謝って事なきを得たそうです。
警察読んだわけではないので、万が一何か起こっていたら、、、と思い、ゾッとしました。
当時は、煽り運転に関する情報や知識もないので、ドライブレコーダーなど設置しているはずもなく、義母はスマホももっていなかったので、何かあった時でも、証拠は何一つ残らなかったでしょう^^;
このように、煽り行為などの迷惑行為は、認知されていなかっただけで、昔からあったと思われます。
今は、危害を及ぼされる可能性も十分あるとの認識から、ドライブレコーダーなどを設置している車両が増えているので、認知されるケースが増えた結果、煽り運転の事件が増加している気がするのでしょう。
煽り運転の防止策は?

では、煽り運転の被害にあわない防止策として、どのような対策をした方が良いのか、考えてみましょう。
「ちょっと強引かな?」程度でも、割り込みや追い越しをしない
少しだけ強引な割り込みや、追い越しでもすぐにカッとなる人も居るようなので、相手の誤解されないよう運転した方が良いでしょう。
自分と相手との常識が同じだと思わない
自分が正しいと思っている事が、必ずしも相手にとっても正しい、ではない事を理解しましょう。
お互いの『常識』が異なると、自分は道を譲ってもらったつもりが、相手にとっては「割り込みされた!」と感じるかもしれません^^;
当事者同士だけで話し合いで解決しようとしない
そもそも、煽り運転トラブルに巻き込まれた場合、相手と話し合いで解決しようとしない方が良いです。
相手は感情的になっている可能性が高く、理性的な話し合いは難しいと思われます。
その場を収める為に、こちらが謝罪の言葉を言うだけで片付けばいいのですが、暴力を振るわれたり、金銭の要求をされたりする可能性もあるので、「話し合いで解決する」という選択肢は除外しましょう。
煽り運転者に反撃しようと考えない。
反撃する目的で、わざとスピードを落として走行したり、急ブレーキをかけたりするような事は止めましょう。
貴方が道路交通法違反をとられる場合もありますし、余計逆上される危険性もあります。
考えられる選択肢としては、
「その場を立ち去る、記録を残す、車外に出ない、窓を開けない、車の鍵を締める、すぐに警察を呼ぶ」
を状況に応じて行いましょう。
上記の行動を全て行っても良いです。
また、一時しのぎでも良いので、ダミーカメラを設置したり、車外から見える市に「ドライブレコーダー設置」等のステッカーを貼っておくのも良いのでしょう。
とにかく、自分の身の安全を守る事が最優先です。
また、普段感情的になりやすかったり、正義感が強い方は、同乗している恋人や家族にも被害が及ぶ場合がある事を頭に入れて、冷静になりましょう。
煽り運転トラブルに巻き込まれた場合、相手につられて自分も感情的にならないよう注意が必要です。
自分だけでなく、一緒に居る恋人や家族にも被害が及ぶ可能性があります。
その点も頭に入れて、その場の気持ちや正義感で行動するのはオススメ出来ません^^;
最後に

煽り運転がどこから該当するかどうかは、明確には定義されていないので分かりづらい部分はありますが、、、何となくイメージは湧いたでしょうか?
「うん、そうだよね」と納得される方もいれば、逆に「えっ、これぐらいは許容範囲じゃない?」と、感じる方もいるかもしれませんね。
ここに、煽り運転の根本の原因が隠れていると思います。
自分の感覚(基準や許容範囲など)と、相手の感覚は必ずしも同じではない、という事を理解しておく必要があるという事です。
煽り運転トラブルに巻き込まれない心構えとして、「自分の正しいは、相手の正しいと、違う場合もある」というのは、運転の時にしっかり心にとどめておきましょう。
また、まずはステッカーを貼ったりする事からでも良いので、予防策はとるようにしましょう。自分の身の安全を守る事が最優先です。
最近は自己主張する事や、自己表現する事が正しい、という風潮が強くなっている気がします。
別に悪い事ではないとは思いますが、同時に「お互い様」という譲り合いの感覚も薄れてきている気がします。
その結果、
『相手に嫌な事をされた(と感じた)時に、相手の気持ちを考えずに一方的に攻撃する』
という人が目につくようになったのではないでしょうか?
ニュースで見かける、非常識な煽り運転をする人に『なんてこの人は相手の事を考えきれないだ!』と批判するのもいいですか、自分自身も同じような事を周りにしていないか、客観的に見るよう心掛けしたいですね!
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